室内のインテリアとしても人気の多肉植物。
「どんな風に育てればいいの?」
「室内でも育てられるの?」
「目の届くところに置いてプクプクのかわいい姿をずっと眺めていたい!!」
とお思いの方もいるでしょう。
だけど、本来は屋外で育つ植物。
上手に管理してあげないとせっかくのかわいい姿が台無しなんてことも!
かくいう僕も一番初めに育てた多肉植物は徒長(※)させてしまいました。
玄関の日当たりの良い場所に置いて毎日眺めていたところ、しだいにヒョロヒョロになり葉っぱはポロポロ取れ、最後はくたっとしてしまい、枯れたと勘違いして処理してしまったという・・・
今ならそれは徒長であり、まだリカバリーのチャンスがあることを知っていて、あの時に知っていれば!!
と心の底から後悔・・・
そうならないためにもこの記事では室内で多肉植物を育てるときの注意点をご紹介します!
※徒長(とちょう)・・・茎が間延びして葉と葉の間隔が長くヒョロヒョロした状態
室内で育てる場合の注意点
日光不足が最大の敵
多肉植物を育てる上で必要なのは日光と適度な水やりです。
室内で育てるとどうしても不足してしまう日光。
日光が足りないと葉っぱの色が薄くなったり変色したり、茎がヒョロヒョロ徒長することも。
なぜ茎がヒョロヒョロに伸びるかというと、日光を求めて上の上に伸びていくから。
種類によっては葉っぱを広げて少しでも日光を浴びようとするために葉っぱが変形して、なんだかだらしない姿になってしまいます。
<徒長の一例>
パッと見て頭と体のように上下に分かれているのが分かる。 | 左側は問題ない多肉植物。
右側は茎が間延びして葉っぱも細長くなってしまっている。 本来の茎の間隔は1番下と2段目くらい。 |
どっからどう見てもパーフェクトな徒長。
一番左の画像の状態から更に日光不足が進むとこうなる。 |
室内で育てる場合は日光が良く当たる窓辺に置くようにしましょう。
できれば家の東側か南側がベスト。
実は日照不足を補うための植物育成用のLEDライトなる便利グッズもあったりします。
後ほどご紹介しますのでお見逃しなく!
また徒長した多肉植物のリカバリー方法としては、間延びした茎と茎の間をカットして土に挿しておけばOK。
しばらく放置して根っこが生えてきてからが水やりのタイミング!
室内での水やり
基本的に多肉植物は水やりの頻度は少なくて済む植物で、屋外でも室内でもそれは変わらないです。
ただ、室内だと土が落ちないように鉢の下に受け皿を置きますよね。
多肉植物は蒸れに弱いので水やりをした後は受け皿に水が溜まったままにせず、すぐに捨ててくださいね。
蒸れに弱いというと水やりの量を少なくしてしまいがちなんですが、量自体は鉢底から水がジャージャー流れるくらいあげた方が良いので、いったん外でしっかり水やりをして、鉢底からしたたる水が切れたら室内に戻してあげるのも良いと思います。
水やりの頻度としては生育期であれば鉢の中の土がしっかり乾いてから。
それ以外の場合は室内の乾燥具合にもよりますが、だいたい月に1,2回程度。
土の表面は乾いているけど実は中は湿っているなんてことがあるので、爪楊枝なんかを土に挿して、取り出したときに湿っていないか確かめるという確認方法があります。
簡単に見極めできるのでおススメですよ。
意外と見過ごしがちな風通し
室内だとあまり意識しない風通し。結構、植物には大事だったりすることも。
多肉植物の本来の生育環境は乾燥地帯で風通しも良かったりするので、できるだけ本来の状態に近づけてあげた方が元気に育ちます。
土が湿ったままだとカビや蒸れの原因にも。
風通しは大事ですがエアコンの温風、冷風は直接当たるとよくないので、当たらない場所に置くようにしましょう。
扇風機やサーキュレーターなどの風はOK。
窓を開けて換気しながら回してあげると良い。
どんな土が使われているか確認する
室内管理のメリットとしては屋外で育てるよりも害虫被害が少ないことです。
ただ、買ってきてそのままだと虫が発生する可能性がっ!!
多肉植物を買ってきたらまずは土をチェック!
葉っぱのカスや木片などが入っていないか確認しましょう。
入っている場合は土に腐葉土が使われている可能性あり。
腐葉土は読んで字のごとく、葉っぱなどを腐らせて作った用土のこと。
絶対に虫が発生するわけではないけど、発生する可能性はあるので植え替えた方が安心です。
室内向けの土とは?
「植え替え用の土はどんなものを使えば良いの?」と疑問に思った方には以下の商品がおススメ。
“特徴
軽石ベースで排水性を重視し、根腐れを防ぎます。 保肥力のあるバーミキュライトを配合。 水の腐敗を防止して根傷みを防ぐ、ゼオライトを配合しました。
引用:花ごころ
私も使ったことがあるのですが、水はけがよく、土の見栄えもキレイなので室内向けだと思います。
上記でなくてもゼオライトが入っている土がオススメです。
ゼオライトは高い吸水率があるので鉢内の水分を吸収してくれる優れもの。
その他にも脱臭効果や土壌改良などもしてくれるみたいなので室内管理には心強い味方!
ハイドロボールは使えない?
室内のグリーンインテリアには粘土を高温で焼いて発泡させた人口の石(土)であるハイドロボールを使ったハイドロカルチャーが人気ですが、多肉植物には向きません。
メリット
・見た目がおしゃれ
・無臭
・水の過不足が分かりやすい
・穴のない容器でも育てられる
・虫が発生しない
デメリット
・成長が緩慢
・日光を当てすぎると苔や藻が発生する
・根腐れを起こしやすい
水の過不足が分かりやすいなら根腐れは起こさないんじゃないか?という疑問があるかと思いますが、根から排出された老廃物が容器内に溜まって根腐れすることも。
土の場合、微生物が老廃物を分解しますが、ハイドロボールには微生物がいないので老廃物が溜まってしまうのです。
見た目がおしゃれなのが良くてハイドロボールにしたのに日光に当てすぎると苔が生えるなんて残念な結果に・・・
多肉植物は日光が大事なので相性が良くなかったということで諦めましょう。
室内管理の注意点まとめ
- 日光不足は徒長の原因
- 水やりは土が乾いてから
- 意外と風通しも大事
- 土によっては虫が発生する
室内管理の味方、LEDライト
室内だとどうしても屋外に比べて照度(光に照らされた面の明るさが劣ってしまいます。
私たちが明るいと感じていても、植物には足りないことも。
一般的に植物が元気に育つには1000~1500ルクス(照度の単位)必要らしいのですが、馴染みのない単位なので実際どれくらいかよく分かりませんよね。
照度と明るさの目安(単位:ルクス)
・晴天の日 100,000~
・曇りの日 10,000~
・百貨店売り場 750~1,000
季節や周辺の環境にもよるので一概に上記の数値で表せるわけではありませんが、曇りの日でも百貨店の照明よりも明るいんです。
百貨店の照明もかなり明るいと思いますが、一般的な家庭の室内照明では到底及ばず・・・
そんな日光不足を補うために植物育成ライトというものがあるのをご存じですか?
白熱灯や蛍光灯、LEDライトタイプがありますが、最近の主流は電気代もお得なLEDライトです。
LEDライトは熱も発生しにくいので火事の心配もないですし、何より多肉植物にも優しい!
ランプの色は赤や青、白色、黄色とあるのですが、一般的に
赤…光合成を促す
青…葉や実を大きくする
白・黄色…太陽光に近いやさしい色を使用したい場合
といった効果があり、赤と青どちらもバランスよく当てることが大事みたいです。
白や黄色は対植物というよりは室内照明として考えた時に自然な色合いってことですね。
赤と青の効果を合わせた紫色のランプや、見た目には白色に見えても効果は赤と青と同じものなど、メーカーや製品によっていろいろあります。
ライトの形状もスタンド型、パネル型、バー型など多数。
スタンド型の場合、照射範囲が狭いので、複数個あった方がベターです。
↓おしゃれなお手頃価格のものから
LUCHE
室内用植物育成LEDライト
価格:3,300円(税込)
↓本格的なお高いものまで
Bostar
1200W LED植物育成ライト
価格:15,942円(税込)
照射時間は一般的な葉物野菜などは12時間以上を推奨されています。
多肉植物の場合は製品説明に明記されていることがあまりないので正確な数字ではありませんが、実際に使ってみた人は毎日6時間ほどの照射で効果があったみたいです。
置かれている環境にもよるので一概には言えませんが、多肉植物は1日6時間以上、最低でも4時間以上は日に当てた方が良いと言われているので、まずは6時間で試してみてはいかがでしょうか?
LEDライトを購入する際は必ず照度が1,000ルクス以上のものであることを確認してくださいね。
室内向きの多肉植物
多肉植物の種類はなんと15,000以上!!
種類によって生育期や耐寒温度が違ったり、強い日光を好むもの、柔らかい光を好むもの、性質も多種多様。
私は多肉植物を元気に大きく育てたいのと、増やしたいので基本的には屋外で育ててるんですが、室内の方が管理しやすい種類は窓辺に置いてます。
実際に私が育てているのはコチラ!!
南アフリカ原産のハオルチア(ハオルシア)属。
この日は天気が良かったので日光浴をさせてました。
ぷっくぷっくのフォルムと透き通った『窓』がたまらない!!
『窓』というのは先端の透明な部分で太陽光が透けてキラキラと輝く、この種類の最大の魅力!!
この多肉植物は個体名がなく、デルシアナという個体と何かを掛け合わせてできた個体という代物。
片親が分からないので「デルシアナ交配」とだけ名札に書いてあるんです。
画像の子の様な多肉植物をお求めの際は「デルシアナ」で探すとヒットするはず!
似たような丸いフォルムでオブツーサというものもあり、こちらもおススメ♪
上記2つはハオルチアの中でも葉が柔らかく「軟葉系」と呼ばれ、下の画像のように葉が固くシャープなものを「硬葉系」と呼びます。
ハオルチアは原産地では頭の窓の部分だけを出して他は土の中に埋まっている種類もあるので強い光でなくても大丈夫なんです。
なので、室内で育てるなら断然ハオルチアがおススメ!!
まとめ
・室内で育てる場合の注意点
- 日光不足は徒長の原因
- 水やりは土が乾いてから
- 意外と風通しも大事
- 土によっては虫が発生する
・室内管理の味方、LEDライト
- 日光不足を補い植物の育成を助ける優れもの
- 購入時は1,000ルクス以上のライトを選ぶ
・室内向きの多肉植物
- 断然ハオルチア!!
この記事を読んでくださった皆さんの多肉ライフが少しでも充実することを願ってます!!